法話板

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10月のおだいしさまのことば

先日、私が電車に乗り座っていると、向かいに座っていた二人が「座席をはみ出している、肘が当たっている」と急に口論を始めました。お互いに頭に血が上りどちらも謝ることなく席を立ち、怒ったように電車から降りていきました。

確かに、相手に何か言われたとき頭に血が上って、反射的に言い返してしまう気持ちもわかります。しかし、一呼吸おいて、「肘が当たってしまっていたかな。席をはみ出していなかったかな。」と自らを省みる時間を持てれば、冷静に相手に対応することができたのではないでしょうか。そうすれば、お互いに言い合うことなく、気持ちよく電車を降りることになったでしょう。

問題が起きた際、他人や環境を理由にしがちですが、まず、自分を見つめ、自らに問題点や誤りがないか考えてみましょう。心に余裕を持ち自身と向き合うことによって自らを高めることができるのです。