法話板

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3月のおだいしさまのことば

現代では、その場に居ながらにして、日本国内のみならず、世界中の情報を集めることが可能です。しかし、お大師さまの活躍していた時代、国外から文化や技術を持ち帰ることは命がけの事でした。

当時、最先端のものを求めて、志のある人達は危険を冒して唐に渡っていました。お大師さまもその中のひとりであり、804年に留学僧として唐に渡りました。その際、四隻の船で出航しましたが、無事唐に渡ることができたのはそのうちの二隻のみでした。さらに、お大師さまの乗った船は目的地とは遠く離れた場所に漂着したのです。そのような苦難もありながら、日本のために仏教のみならず様々な文化、技術を学び日本へ持ち帰ったのです。

日々便利となる世の中を生きる私達は、お大師様のような先人達の礎のもとに、現在の快適な環境があることを忘れがちではないでしょうか。日々、感謝の気持ち、ありがたいという気持ちを忘れずに過ごしていきたいものです。