4月のおだいしさまのことば
春光うららかな季節を迎えました。この時季を迎えると全国のお寺では「花まつり」という行事が営まれます。それは、4月8日のお釈迦様のお誕生をお祝いする行事です。川崎大師でも毎年4月1日から8日までの期間で行われています
さて、お釈迦様にまつわる次のようなお話があります。
国王「王妃よ、あなたには自身より愛しい人がいますか」
王妃「いいえ、自分より愛しい人はいません。国王様はいかがですか」
国王「私もだ。私も自身より愛しいものはない」
このような結論に達した二人ですが、不安になりお釈迦様のもとを訪ねます。内容を伝えるとお釈迦様は「誰しもが自分を一番愛しいと思っている。同じように他の生命も自分のことを一番愛しいと思っている。だからこそ自分を愛しいと知る者は他を害してはならない」とお説きになられました。
これは、自分の命の尊さに気付いたならば他の命の尊さにも気付くことができる。他の命の尊さに気付けばその命を傷つけることもない。さらには相手の立場に立って考え行動することが出来るようになる。そんな慈悲の心を目覚めさせる教えです。
お釈迦様は生きる上で私たちにつきまとう苦しみから解放し、安らぎの世界へ導く教えを沢山説かれました。それらは今でも私たちを導いてくださっています。
お釈迦様のお誕生日に合わせて川崎大師へどうぞお参りください。